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LIFFアプリ(LINEミニアプリ)を使った予約サービスのローンチまでに大変だったこと学び

taikishiino
2021/12/18

先日、スキー、スノボ用具の保管・配送サービスCalGaly(カルガリー)の予約システム(β版)をローンチしました🎉🎉🎉 CalGaly申込・予約システム β版

この記事では、LIFFアプリ(LINEミニアプリ)制のプロダクトをローンチするまでに大変だったこと・学びをご紹介していきます。

CalGalyの予約システム(β版)の詳細はこちら!

LIFFアプリ(LINEミニアプリ)とは

LIFFアプリ(LINEミニアプリ)の特徴をざっくり一言でいうと、LINEアプリ上で起動するアプリケーションになります。

LINEが提供するLIFF(LINE Front-end Framework)というWebアプリ用フレームワークを使って開発します。

【公式】LINEミニアプリ

LIFFアプリ(LINEミニアプリ)を導入した経緯

元々、「スキー、スノボ用具の保管・配送サービスCalGaly(カルガリー)」では、ユーザーからの申し込み・予約の受付は「公式LINEアカウント CalGaly」にて行っていました。 普段から使い慣れているLINE上から手軽に利用できるメリットがある一方で、申し込み・予約の際のチャット入力の手間や、入力漏れなどで利用までに時間がかかってしまうなどの課題が上がっていました。 「公式LINEアカウント CalGaly」上での申し込み・予約を誰でも簡単に利用できるようにLIFFアプリ(LINEミニアプリ)を導入しました。

当初のアーキテクチャ

まず前提として、サービス開発当初に考えていたアーキテクチャを紹介します。

※ 細かい技術の話は別の記事で書く予定です

LINE MessagingAPI

ユーザーの申し込み・予約の操作体験の向上が一番の目的でしたが、オペレーションの効率化も出来たらと思い「LINE MessagingAPI」を使ったLINEBotもアーキテクチャに含めました。

LIFFアプリとLINEミニアプリどちらにするか検討

LIFFアプリとLINEミニアプリには、以下のように微妙に違いがあります。

※ 画像引用: https://lineapiusecase.com/ja/api/miniliff.html

その他に、LINEミニアプリにすると画面サイズのカスタマイズが落ちるという違いもありました。

  • LIFFアプリ: 「Full/Tall/Compact」の3段階にカスタマイズできる
  • LINEミニアプリ: 「Full」のみしか選べない

サービスメッセージの開発予定などはこの時点では考えていなかったので、どちらでも問題ないという状況でしたが、今後のアップデート等を考えて「LINEミニアプリ」の方でいくことに決めました。

ローンチまでで大変だったこと

  • 公式LINEアカウントの応答モードの仕様

    • MessagingAPIがチャットモードと併用できない
  • LINEミニアプリの審査

    • 審査のフローが多い
    • 審査用の環境を作成する必要がある
    • リリース審査で意図したエラーでもリジェクトされてしまうことがある

1. 公式LINEアカウントの応答モードの仕様に実装途中で気づいた

公式LINEアカウントの応答モードには、Botとチャットの2種類あります。

MessagingAPIを利用するためには、「Botモード」にする必要があるのですが、チャットが出来ないのです。

つまり、ユーザーから公式LINEで質問があってもチャットで返信ができないということです。

MessagingAPIのLINEBotではイレギュラーなユーザーとのやり取りまでカバーはできないので、この時点でMessagingAPIのLINEBotはアーキテクチャから消えてしまいました。。

2. LINEミニアプリの審査

・審査のフローが多い

単純に企画書審査なども存在して結構大変です。。

※ 画像引用: https://www.linebiz.com/jp/service/line-mini-app/

・審査用の環境を作成する必要がある

開発・本番環境の他に、審査専用の環境も用意する必要があります。認証周りも分ける必要があるので地味に大変です。



・意図したエラーでもリジェクトされてしまうことがある

申し込みの仕様として一度申し込みしたユーザーが再度申し込みをするとアラートを出すようにしていたのですが、そちらのアラートが出たとしてリジェクトされてしまいました。。

なので、これからLINEミニアプリの審査に提出する方は、事前にプロダクト細かい仕様書などを審査官に送信した方が良いかなと思います(企画書にまとまっているとベストですが...)

・LINEミニアプリ内でサービスが完結する必要がある

これが一番辛かったのですが、最終的に以下のポリシーに引っかかってリジェクトをされました。。

LINEミニアプリで開始された作業は、LINEミニアプリで終了しなければならない、というのが基本原則です。
https://developers.line.biz/ja/docs/line-mini-app/submit/line-mini-app-policy/#other-restrictions-and-conditions

つまり、今回のような「LINE公式アカウントを友達として追加した場合のみ利用可能な仕様」は禁止ということらしいです。

なので、基本的なことですが改めて事前に審査基準は正確に理解する必要があるなと思いました。

不幸中の幸いですが、要件的にはLIFFアプリでも問題なかったので、LIFFアプリに変更して無事ローンチすることができました!

さいごに

この記事では技術観点以外の内容で書きましたが、技術観点の話の記事も書こうと思っていますので、楽しみにしていてください!